春になって

春になった。桜の花びらが街中に溢れる。

夜には上着がいらなくなり、日中の太陽の下では少し汗ばむような気温。転機を迎え社会人になることは置いておいて、季節の変わり目はなんとなくワクワクする。

 

暦の上で日付は進んでいても、実際目の前で意図もせず、ふとした瞬間に季節は進んでいると実感する。

 

今年というかこの一年は、今まで生きてきたなかで一番季節を感じたと何故か思う。

 

就活を終えて春は緊急事態宣言が出たため、桜どころではなく家に籠りギターやらゲームをしていた。

夏は緊急事態宣言解除に伴い、地元でプールの短期バイトを始め大きな夏の雲の下を自転車で走った。背中はびっしょり。知ってる中学や高校出身の人しかいなかったためスゴい懐かしかった。

秋は金木犀金木犀の匂いと金木犀自体を初めて知った。半袖にシャツを羽織るような気温と珍しく一年に秋がちゃんとあって紅葉の写真を何枚も撮った。

冬は卒論に追われて、気付いたら日付が進んでいた。なんだかんだ一番遊んでいた季節でもあったのかもしれない。

 

そして一周した。

 

かつて自分は他人をほとんど信じておらず一人で生きてきたつもりだった。視野が狭かったと今になって思う。一つのことが自分を構成していると考え、その一つにこだわり劣等感を抱いていた。

友達や家族、頑張れる場所があるのは素晴らしいことだ。もうそれだけで満足だ。

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